HOW MANY S凸UDS TO LEGOLAND ?

レゴランドまで何ポッチ?旧世紀に最も賞賛された玩具への追憶と追悼
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今回のテーマ部門レギュレーションは、「軍馬の装飾」という課題に挑むか、「ファンタジー生物」という(実はフリー部門に近い)テーマに取り組むかで、大きくその作品性が分かれる構造になっていました。
「軍馬の装飾」という"狭い"範囲での創作に取り組んだ参加者は、奔放な創造が許される「ファンタジー生物」という解釈をうらやましく思ったかもしれません。ですが実は、クリーチャーの創造には「骨馬部品の強すぎる意味性をどう"御"するか」というハードルが待ち構えているのです。
 
 
そうした中で上位にランクインしてきた「ファンタジー生物」は、正に会衆納得の出来映え。
『骸の王』は、首の骨を強調し、逆配置による脊髄の位置の不自然さを、肋骨のディテールを加える事で緩和。加えて、猫背の体勢に哀愁の物語で異形の悲劇味をプラスする事で「説得力」を引き出しました。脚の処理は、脊髄から不気味に突き出した鰭?触手?瘴気呼吸器? 実に巧みです。
『ウマサソリ』は、馬頭を鋏に見立てた所までは『カニーニ』同様ですが、脚の殺し方が見事でした。正にコロンブスの卵。誰も組み合わさると思っていない所を繋げた大胆さ。二つの馬を繋ぎ合わせている尾部も「新骸骨」でフリー部門へのオマージュになっている事にも注目してください。数人の指摘があった通り「写真撮影」が標準レベルに達していれば、より上位が約束されていたと言えるでしょう。
対して写真撮影の巧みさが映えるのが『カニーニ』です。よく考えると胴体前面から飛び出ている「カニ脚?口?」な4本の馬脚は、長さが目立たない構図で撮影することでクリア。可愛いキャラクター性で閲覧者をニコニコさせ、細かな検討に入る前に突如カニを寝転がせて骸骨馬を出現させる2枚目は白眉。ビルドの詳細説明をしつつギャップと驚きを見せる2枚組写真の構造は、様々な意味で閲覧者に挑戦する「騙し絵」。喝采を送ります。
そうそう、尻尾に接続された骨腕も指摘しておきたいと思います。

『スレイプニル』が"鼻の差"抜きん出ていた魅力は、「驚き」であったと思います。何人かの投票者は「自分が挑戦して出来なかった事を達成した」点を評価しました。作品の一端を非常に的確に表現してくれたコメントがあったので、以下引用します。【「スレイプニルって足8本なの知らないのかしら~?設定先行の頭弱い子ちゃん?」「1、2、3、・・・・?7、!?8・・・あれ8本ある。」「ど、ど、ど、どーやってんだコレっ!」】。また、脚を追加した事による副産物は、いわゆる「いななき」ポーズの躍動感でした。
えー…、写真や部品趣味から作者を見抜いていた方も。ゴメンよ…だってみんな楽しそうなんだもの…orz
『スレイプニル』が、"実在の神話存在の直訳"なのに対し、"実在の神話存在を翻案"する離れ業をやってのけたのが『バフォメット』獣頭人身、悪魔のアイコンとも呼べる画像を検索で見つけた方なら、作者の「翻訳」力量に舌を巻くはずです。企画ありきで部品をコーディネートしていったか、出来上がった作品に相応しい名前を見つけてきたか。いずれの向きでも、作者の能力は並ではありません。各部品が主張しつつ一体感のある「まとまり」を見せているのも、応募作中随一でしょう。

『Gatekeeper』『宝玉を食す者』は、奇しくも「魂の双子」です。半透明色部品を大量に繰り返し用いた鮮やかな色使い(ディスプレイ上の写真のみで判定される事を意識するならば"光"は武器です)、エレメンタル(元素=炎、光といった自然現象)をまとわせて精霊的な雰囲気を見せつつ「瞬間」を切り取る技法、その全体に必然性と神秘性を持たせる詩情に満ちたタイトル。まさに「大人」の作品であると言えそうです。
『Gatekeeper』が『宝玉を食す者』を上回った部分は、やはり写真撮影/加工技術。ディスプレイの製作やロゴ入れなどの"仕事"は、作品としての完成度を確実に引き上げるのです。

『ヘルナイト・スケルトン・ホース』が上位に入ったのは、当然でありながら誇らしくもあります。この作品ほど、提示されたレギュレーションに愚直かつ真摯に取り組んだ作品は無いからです。骨馬のバーディング(馬鎧)を、入手しやすい部品で、最低限の部品構成で、どう美しく達成するか。旗色的な色味のバラエティ、縞模様/格子模様といったパターンのバラエティも、設計当初から勘案してあるのも見事です。様々な「旗印」や、骨馬らしい「トゲのある」旗飾りをプレゼン出来ていたら、より多くの支持を得ていた気がします。
ある意味対照的に、ふんだんに使用した部品とタップリ詰め込んだアイデアで、徹底的に「馬鎧」を楽しみ抜いたのが『超絶重機装烈怒骨騎馬兵』。前脚からムーバブルフレーム(笑)で中央に突き出た丸盾、騎士の前面に配置されたのは新骨胴を使ったシミターランチャー?…作品全身から放射される良い意味での「TOY」感には、長年培われた作者の豊かな遊び心が推察されます。
また色彩感覚、撮影技術、写真加工術の高いレベルも「画像玄人」を想像させます。1枚目の写真、騎士兜のスリット中に、中の骸骨の表情がきちんと写っている事を確認してください。

最後に評する『骨馬のディテールアップ』は、作品の方向、キャプションのテーマ、全てにおいて一味違った作家性を感じる作品。この逸品は、コンテスト全体に冷水を浴びせかけます。いわく「君たちにはコレが馬に見えるわけ?」。
「馬の飾り」を課題に論じている場へ「本当の馬を見せてやる」と持ち込んでくる海原雄山的アプローチ、そしてそれを説得力を持って裏打ちする作品レベルの高さ。馬体をリアルに作り込むに留め、そこからユニコーンやペガサスに飾っていかない事にも、作者の本懐を感じます。

以上、ザッとではありますが入選作に対する、はくしゃくのコメントです。
確かに票を集めた作品群には、何かしら抜きん出たところがあるとは思います。ですが逆に私には、票が存外散らばらなかった今回の結果は意外にも思えました。それくらい、全作品に語るべき所があり素晴らしい出来映えに感じられたからです。御応募いただいた中で10作を絞り切れなかったはくしゃくは、実は鑑賞眼が無いのかもしれません(苦笑)。
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みんなのひとこと


エッジさん>
応募前に、いろいろな検討モデルも制作されていたとは!
頭が下がります。
象の耳わねーだろーとか思いますが(笑)、案外それはそれでファンが多そうな気も。
ミリオフでいろいろ拝見できるのを楽しみにしております☆
はく
2007/09/06(木) 01:08 【URL】 [ 編集]
(^^)/ はろはろ。

> 様々な「旗印」や、骨馬らしい「トゲのある」旗飾りをプレゼン出来ていたら、

これ、応募時に迷いました。
で、「640x640という制限内では、特徴ある多くの骸骨馬を提示するより、シンプルでかっこいい一例を提示した方が、
子供にも馬鎧をポイントに観てもらえるのでは?」と考えました。
黒骸骨馬を後ろに並べることで、汎用性もアピール。

でも今考えると、「骸骨馬自体はシンプルにして、馬鎧のバリエーションを提示」でも良かったのかもしれませんね。

馬鎧以外をデザインし過ぎちゃったカモ?な骸骨馬達を、私のブログで紹介していきますので、よろしければ、ドゾ。
http://legojapan.seesaa.net/
エッジ
2007/09/02(日) 20:46 【URL】 [ 編集]

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(^^)/ はろはろ。 HOWCON2007 骸骨馬部門にて、8席をいただいた「ヘルナイト・スケルトン・ホース」。 はくしゃくから提示されたレギュレーションは、以下の通り。 > 「骨馬をお城シリーズで使うなら、この部品追加と装飾は基本工作でしょ?」と世界中のスタンダー..
2007/09/02(日) 20:48:20 | レゴ系
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